『土地の一部を譲渡して残った土地に建物を建てようと思います。その場合に税務上の特例があると聞きましたがどのようなものでしょうか?』
不動産を譲渡した際には、不動産の譲渡益に対して法人税が課税されます。譲渡益とは、不動産の売却価額(譲渡価額)からその不動産の帳簿価額(簿価)を控除したものです
例えば、ご質問のように500㎡ある土地のうち200㎡を譲渡して、残った300㎡の土地に売却によって得られた資金で建物を建築して有効活用をするとい う場合があります。しかし、200㎡の土地を売却した際の譲渡益に対して通常は法人税が課税されますので、昔から所有している土地で帳簿価額が低い場合に は、税金が多くなるため、税金を支払うと建築資金が不足する可能性があります。200㎡の売却代金が1億円で300㎡の土地に1億円で建物を建てようとし たところ、土地の売却益に3000万円の法人税がかかると税金を支払った後の資金は7000万円となってしまいます。そこで、そのような場合に、適用できる特例として特定資産の買換特例という制度がありますので紹介しましょう。
【特定資産の買換特例とは・・・】
一定の要件を満たす資産を譲渡して、一定の要件満たす資産を取得(つまり買換え)をした場合に、譲渡したした資産の利益の一定割 合を繰り延べてその部分に課税がされない仕組みです。例えば、2000万円の取得価額の土地を1億円で売却すると売却益8000万円に対して、実効税率で 41%の税金がかかります。つまり、税額は約3200万円となります。しかし、買換え特例の要件を満たした1億円の資産を取得して買換えをした場合、譲渡 益8000万円の一定割合を繰り延べ(圧縮記帳)ることが出来ます。繰り延べる割合を80%とすると8000万円の80%である6400万円が繰り延べら れますので、1600万円に対して41%の税金ですみます。つまり約650万円の税金を払えばよいということになります。
しかし、1億円で購入 した資産は6400万円の利益を圧縮して取得したことになるため、取得価額は3600万円となります。取得した資産が建物だとするとこの3600万円の帳 簿価額をベースに減価償却費の計上をすることになり、減価償却費の計上が少ない分、圧縮された6400万円の利益はその後に発生する賃貸収益等で代替的に 課税されてしまいます。そのことから買換え特例は課税の繰り延べと呼んでいます。主な買換え特例を要件は次表のとおりです。
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